判例・本文

2016年2月23日 火曜日

中国技術契約抜粋

第18章 技術契約
(技術契約の目的)
第323条 技術契約の締結は、科学技術の進歩、科学技術成果の転用、応用及び普及の加速に資するものでなければならない。
(契約条項) 第324条① 技術契約の内容は当事者が約定するものとし、一般的に次の条項を含む。
(1)プロジェクトの条件
(2)目的の内容、範囲及び要求
(3)履行の計画、進度、期限、場所、地域及び方式
(4)技術情報及び資料の秘密保持
(5)危険の責任負担
(6)技術成果の帰属及び分配方法
(7)検収の基準及び方法
(8)代価、報酬又は使用費及びその支払方式
(9)違約金又は損害賠償の計算方法
(10)紛争解決の方法
(11)用語と専門用語の解釈
② 契約の履行に関する技術背景資料、フィージビリティ・スタディ(FS)及び技術評価報告、プロジェクトの任務書及び計画書、技術基準、技術規範、原始設計及び工業技術文書並びにその他の技術書類については、当事者の約定に基づいて契約の構成部分とすることができる。
③ 技術契約が専利(特許・実用新案・意匠)に及ぶときは、発明創造の名称、出願人と専利権者、出願日、出願番号、登録番号及び専利権の有効期間を明記しなければならない。
第1節 一般規定

(技術契約)
第322条 技術契約とは、当事者が技術の開発、譲渡、コンサルティング又はサービスについて締結した相互間の権利及び義務を確立する契約をいう。
(代金等)
第325条① 技術契約の代価、報酬又は使用料の支払方法は、当事者が約定するものとし、一括計算・一回払い、又は一括計算・分割払いを採用することができ、ロイヤルティの支払又はロイヤルティの支払にイニシャルフィーの前払を付加する方式を採用することもできる。
② ロイヤルティの支払を約定したときは、製品価格、専利の実施及び技術秘密の使用後に新たに増加した生産高、利潤又は製品販売額の一定の割合に従ってロイヤルティを計算することができ、約定した他の方式に従って計算することもできる。ロイヤルティの支払の割合は、固定比率、逐年逓増比率又は逐年逓減比率を採用することができる。
③ ロイヤルティの支払を約定したときは、当事者は契約中に関係する会計勘定項目を検査閲覧する方法を約定しなければならない。
(職務上の技術成果の使用権等)
第326条① 職務上の技術成果の使用権及び譲渡権が法人又はその他の単位に属するときは、法人又はその他の単位は、当該職務上の技術成果について技術契約を締結することができる。法人又はその他の単位は、当該職務上の技術成果の使用及び譲渡により取得した収益から一定の比率で、当該職務上の技術成果を完成させた個人に対し、報奨又は報酬を与えなければならない。法人又はその他の単位が当該職務上の技術成果を譲渡する契約を締結するときは、職務上の技術成果の完成者は同一の条件にて優先的に譲り受ける権利を有する。
② 職務上の技術成果とは、法人又はその他の単位における業務上の任務の執行により又は主として法人又はその他の単位の物的技術的条件を利用して完成させた技術成果をいう。
(非職務上の技術成果の使用権等)
第327条 職務に属さない技術成果の使用権及び譲渡権は、技術を完成させた個人に属し、技術成果を完成させた個人は、当該職務に属さない技術成果について技術契約を締結することができる。
(精神的権利の帰属)
第328条 技術成果を完成させた個人は、技術成果に関する文書上に自己が技術成果の完成者である旨を記載する権利及び栄誉証書、褒賞を得る権利を有する。
(違法な技術契約)
第329条 不法に技術を独占し、技術進歩を妨害し又は他人の技術成果を侵害する技術契約は無効とする。 第2節 技術開発契約
(技術開発契約)
第330条① 技術開発契約とは、当事者間において、新技術、新製品、新工業技術又は新材料及びそのシステムの研究開発について締結する契約をいう。
② 技術開発契約には、開発委託契約及び共同開発契約が含まれる。
③ 技術開発契約は書面形式を採用しなければならない。
④ 当事者間において産業応用価値のある科学技術成果の転用実施について締結する契約は、技術開発契約の規定を参照する。
(委託者の義務)
第331条 開発委託契約の委託者は、約定に従って研究開発経費及び報酬を支払い、技術資料、原始データを提供し、協力事項を完成させ、期限どおりに研究開発の成果を受領しなければならない。
(受託者の義務)
第332条 開発委託契約の研究開発者は、約定に従って開発計画を制定及び実施し、研究開発経費を合理的に使用し、期限通りに研究開発作業を完成させ、研究開発の成果を引き渡し、関係する技術資料及び必要な技術指導を提供し、委託者が研究開発の成果を把握するよう助力しなければならない。
(委託者の違約責任)
第333条 委託者が約定に違反し、研究開発作業が停滞、遅延又は失敗したときは、違約責任を負担しなければならない。
(受託者の違約責任)
第334条 研究開発者が約定に違反し、研究開発作業が停滞、遅延又は失敗したときは、違約責任を負担しなければならない。
(共同開発契約の当事者の義務)
第335条 共同開発契約の当事者は、約定に基づいて投資を行わなければならず、これには技術をもって投資すること、研究開発作業に分業して参加すること、研究開発作業に協力協同することを含む。
(違約責任)
第336条 共同開発契約の当事者が約定に違反し、研究開発が停滞、遅延又は失敗したときは、違約責任を負担しなければならない。
(特別解除条件)
第337条 共同開発契約の目的である技術が、既に他人によって公開されたために、技術開発契約を履行する意義がなくなったときは、当事者は契約を解除することができる。
(危険責任分担)
第338条① 技術開発契約の履行過程において克服することのできない技術上の困難が生じ、研究開発が失敗又は部分的に失敗したときは、当該危険の責任負担については、当事者が約定する。約定せず又は約定が明確でなく、本法第61条の規定に照らしても確定できないときは、危険の責任負担について当事者が合理的に分担する。
② 当事者の一方が前項に規定する研究開発を失敗又は部分的に失敗させ得る事由を発見したときは、速やかに他方に通知するとともに、損害を減少させる適切な措置を採らなければならない。速やかに通知せず、かつ適切な措置も採らず、これにより損害を拡大させたときは、拡大した損害について責任を負担しなければならない。
(発明創造の特許出願権の帰属等)
第339条① 開発委託して完成した発明創造については、当事者間に別段の約定がある場合を除き、特許を出願する権利は研究開発者に属する。研究開発者が特許権を取得したときは、委託者は無償で当該特許を実施することができる。
② 研究開発者が特許出願権を譲渡するときは、委託者は同一の条件にて優先的に特許出願権を譲り受ける権利を有する。
(共同開発の発明創造の特許出願権の帰属等)
第340条① 共同開発して完成した発明創造について、当事者間に別段の約定がある場合を除き、特許を出願する権利は共同開発当事者の共有に属する。当事者の一方がその共有する特許出願権を譲渡するときは、その他の各当事者は同一の条件にて優先的に譲り受ける権利を有する。
② 共同開発の当事者の一方がその共有に係る特許出願権を放棄する旨を言明したときは、他方が単独出願し又はその他の各当事者が共同出願することができる。出願人が特許権を取得したときは、特許出願権を放棄した一方の当事者は、無償で当該特許を実施することができる。
③ 共同開発当事者の一方が特許出願に同意しないときは、他方又はその他の各当事者は特許の出願をしてはならない。
(技術ノウハウの帰属等)
第341条 開発委託又は共同開発して完成したノウハウ成果の使用権、譲渡権及び利益分配方法については、当事者が約定する。約定せず又は約定が明確でなく、本法第61条の規定に照らしても確定できないときは、当事者は均しくその使用及び譲渡の権利を有する。但し、開発委託の研究開発者は、委託者に対して研究開発の成果を引き渡す前に、研究開発の成果を第三者に譲渡してはならない。

第3節 技術譲渡契約
(技術譲渡契約)
第342条① 技術譲渡契約には、特許権の譲渡、特許出願権の譲渡、ノウハウの譲渡及び特許実施許諾契約を含む。
② 技術譲渡契約は、書面形式を採用しなければならない。
(契約の使用範囲)
第343条 技術譲渡契約は、譲渡人と譲受人との間で特許の実施又はノウハウの使用の範囲を約定することができる。但し、技術競争及び技術発展を制限してはならない。
(特許実施許諾契約の有効期間)
第344条 特許実施許諾契約は、当該特許の存続期間内においてのみ有効とする。特許権の有効期間が満了し、又は特許権の無効宣告がなされたときは、特許権者は当該特許について第三者と特許実施許諾契約を締結してはならない。
(特許実施許諾契約の許諾者の義務)
第345条 特許実施許諾契約の許諾者は、約定に従って実施権者が特許を実施することを許諾し、特許の実施に関係する技術資料を交付し、実施に必要な技術指導を提供しなければならない。
(特許実施許諾契約の実施権者の義務)
第346条 特許実施許諾契約の実施権者は、約定に従って特許を実施しなければならず、約定以外の第三者に当該特許の実施を許諾してはならず、又、約定に従って実施料を支払わなければならない。
(ノウハウ譲渡契約の譲渡人等の義務)
第347条 ノウハウ譲渡契約の譲渡人は、約定に従って技術資料を提供し、技術指導を行い、技術の実用性及び信頼性を保証し、秘密保持義務を負担しなければならない。
(ノウハウ譲渡契約の譲受人等の義務)
第348条 ノウハウ譲渡契約の譲受人は、約定に従って技術を使用し、使用料を支払い、秘密保持義務を負担しなければならない。
(技術譲渡契約の譲渡人等の保証責任)
第349条 技術譲渡契約の譲渡人は、自己が提供する技術の合法的な保有者であることを保証するとともに、提供する技術が完全で誤りがなく有効であり約定の目標を達成できることを保証しなければならない。
(技術譲渡契約の譲受人等の秘密保持義務)
第350条 技術譲渡契約の譲受人は、約定の範囲及び期間に従って、譲渡人が提供した技術中の未公開の秘密部分について、秘密保持義務を負担しなければならない。
(譲渡人等の違約責任)
第351条 譲渡人が約定に従って技術を譲渡しないときは、使用料の一部又は全部を返還しなければならず、かつ、違約責任を負担しなければならない。専利の実施若しくはノウハウの使用が約定の範囲を超えたとき又は約定に違反して無断で第三者に当該専利の実施又はノウハウの使用を許諾したときは、違約行為を停止させ、違約責任を負担しなければならない。約定の秘密保持義務に違反したときは、違約責任を負担しなければならない。
(譲受人等の違約責任)
第352条 譲受人が約定に従って使用料を支払わないときは、使用料の不足分を支払うとともに約定に従って違約金を支払わなければならない。使用料の不足分を支払わず又は違約金を支払わないときは、専利の実施又はノウハウの使用を停止し、技術資料を返還し、違約責任を負担しなければならない。約定範囲を超えて専利を実施し、ノウハウを使用し又は譲渡人の同意を得ず無断で第三者に当該専利の実施又は当該ノウハウの使用を許諾したときは、違約行為を停止し、違約責任を負担しなければならない。約定の秘密保持義務に違反したときは、違約責任を負担しなければならない。
(技術実施の対第三者責任)
第353条 譲受人が約定に従って専利を実施し、ノウハウを使用することにより、他人の合法的権益を侵害したときは、譲渡人が責任を負担する。但し、当事者間に別段の定めがある場合を除く。
(技術改良条項)
第354条 当事者は、互恵の原則に従い、技術譲渡契約において、専利の実施又はノウハウの使用後、後続改良した技術成果の分配方法を約定することができる。約定せず又は約定が明確でなく本法第61条の規定に照らしても確定できないときは、当事者の一方が後続改良した技術成果について、その他の当事者は分配を受ける権利を有しない。
(輸出入契約及び特許に関する契約の特別規定)
第355条 法律、行政法規に技術輸出入契約又は専利、専利出願の契約について別段の定めがあるときは、その規定に従う。

第4節 技術コンサルティング契約及び技術サービス契約
(契約の定義)
第356条① 技術コンサルティング契約には、特定の技術プロジェクトについてフィージビリティ・スタディ、技術予測、特定分野の技術調査、分析評価報告等を提供する契約を含む。
② 技術サービス契約とは、当事者の一方が技術知識をもって他方の特定の技術的問題を解決するために締結する契約をいい、建設工事契約及び請負契約を含まない。
(技術コンサルティング契約の委託者の義務)
第357条 技術コンサルティング契約の委託者は、約定に従ってコンサルティングに係る問題を説明し、技術背景資料及び関係技術の資料、データを提出し、受託者の仕事の成果を受領し、報酬を支払わなければならない。
(技術コンサルティング契約の受託者の義務)
第358条 技術コンサルティング契約の受託者は、約定の期限に従ってコンサルティング報告を完成し又は問題に対する回答をしなければならず、提出するコンサルティング報告は約定の要求レベルに達していなければならない。
(技術コンサルティング契約の違約責任とリスク責任)
第359条① 技術コンサルティング契約の委託者が約定に従って必要な資料及びデータを提供せず、仕事の進度及び品質に影響を与え、仕事の成果を受領せず又は期限を徒過して受領したときは、支払った報酬の返還を求めることはできず、未払報酬を支払わなければならない。
② 技術コンサルティング契約の受託者が、期限に従ってコンサルティング報告を提出せず又は提出したコンサルティング報告が約定に符合しない場合は、報酬の減額又は免除等の違約責任を負担しなければならない。
③ 技術コンサルティング契約の委託者が約定の要求に符合する受託者のコンサルティング報告及び意見に基づいて方策を定め、これにより蒙った損害は委託者が負担する。但し、当事者間に別段の定めがある場合を除く。
(技術サービス契約の委託者の義務)
第360条 技術サービス契約の委託者は、約定に従って仕事の条件を提供し、協力事項を完成させ、仕事の成果を受領するとともに報酬を支払わなければならない。
(技術サービス契約の受託者の義務)
第361条 技術サービス契約の受託者は、約定に従ってサービス項目を完成させ、技術問題を解決し、仕事の品質について保証し、技術的問題を解決する知識を伝授しなければならない。
(技術サービス契約の契約当事者の違約責任)
第362条① 技術サービス契約の委託者が契約上の義務を履行せず又は契約上の義務の履行が約定に符合せず、仕事の進度及び品質に影響を与え、仕事の成果を受領せず、又は期限を徒過して受領したときは、支払った報酬の返還を求めることはできず、未払報酬を支払わなければならない。
② 技術サービス契約の受託者が、約定に従ってサービス業務を完成しないときは、報酬の免除等の違約責任を負担しなければならない。
(新技術成果の帰属)
第363条 技術コンサルティング契約及び技術サービス契約の履行の過程において、受託者が委託者の提供した技術資料及び作業条件を利用して完成させた新たな技術成果は、受託者に属する。委託者が受託者の仕事の成果を利用して完成させた新しい技術成果は、委託者に帰属する。当事者間に別段の約定がある場合はその約定に従う。
(行政法規の定め)
第364条 法律、行政法規に技術仲介契約及び技術研修契約について別段の定めがある場合は、その規定に従う。

投稿者 共栄法律事務所

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